千栗八幡宮を知っていますか。
千栗八幡宮(ちりくはちまんぐう)は佐賀県みやき町にある歴史ある神社で、もう一つの肥前一宮でもあります。
肥前国の面白いところと申しましょうか、肥前国にはもう一つ肥前一宮が存在しています。先日紹介した興止日女(よどひめ)神杜も肥前一宮として認識されています。
どちらがどうなのか判然としませんが、遠い昔、千栗八幡宮がまぎれもなく肥前一宮だった過去もあり、興止日女(よどひめ)神杜と肥前一宮を巡る争いもあったようです。そんな経緯もあり2つの神社がお互いに現在でも肥前一宮を掲げているのです。
今回は、そんな歴史ロマンあふれるみやき町の千栗八幡宮を豊富な写真とともに紹介します。
千栗八幡宮の由緒とアクセスについて
まずは由緒とアクセス方法を紹介します。
千栗八幡宮の由緒
千栗八幡宮は、肥前一宮とも呼ばれ、多くの人々に信仰されています。
応神天皇・仲哀天皇・神功皇后
配神
難波皇子・宇治皇子・住吉明神・武内宿禰
千栗八幡宮のアクセス方法
千栗八幡宮は佐賀県みやき町にあります。
正式な住所は、〒849-0111 佐賀県三養基郡みやき町白壁2403です。
久留米市内からも近く、JR久留米駅から長門石橋を渡って車で8分程度で神社に到着します。
千栗八幡宮の駐車場情報
千栗八幡宮には無料の駐車場があります。
駐車場は広く、多くの車両を収容することができます。
長い石段をのぼる表側と、裏の山側にもあります。足の不自由な方は裏の駐車場を使えば石段をのぼらずに神社にたどり着けます。
ただし特に混雑する時期や祭りの日などは、駐車場が満車になることもあるため早めの来場がおすすめです。
千栗八幡宮を写真で大紹介!
それでは、これより実際の千栗八幡宮を豊富な写真で紹介していきましょう。
千栗八幡宮の第一鳥居
表の駐車場に車を止めると、まず見えてくるのが千栗八幡宮の第一鳥居です
慶長14年(1609年)鍋島藩祖・鍋島直茂が奉納したものだそうです。
千栗八幡宮の長い石段
鳥居をくぐると146段もある長い石段が現れます。※膝の悪い方などは裏手の駐車場に止めると、この石段を上らずにすみます。
柔道金メダリストの古賀稔彦さんはみやき町出身で、少年時代にこの石段を足腰を鍛えるために上っていたそうです。石段の横には『栄光への石段』というタイトルの石碑があります。
千栗八幡宮の第二鳥居
長い石段を上ると千栗八幡宮の第二鳥居が見えます。
鳥居の向こうに見えるのが拝殿です。
千栗八幡宮の拝殿
千栗八幡宮の拝殿です。
拝殿の横に回ると奥の本殿も見えます。※左手・拝殿、右手・本殿。
千栗八幡宮の狛犬と神馬
千栗八幡宮には狛犬もいますが、神馬もいました。
肥前国の狛犬には他にはない特徴があるようです。※興味がある方は拡大してご覧ください。
千栗八幡宮のお粥堂
粥祭
3月15日の粥祭は「おかゆさん」ともいい、粥を使ってその年の豊作・凶作を占う粥占である。2月16日、社前の祓川の水で粥をたき、筑前・筑後・肥前・肥後4箇国を表す4つの鉢に分けて神殿に納める。3月15日に取り出し、黴(カビ)の出方を見る。五色の黴の生えた方角がその年豊作になる地方であるとする。
また、2005年(平成17年)の「おかゆさん」では珍しく「地震に注意」との結果が出た5日後に福岡県西方沖地震が発生し話題を集めた。そのため翌年の占いには関心が集まったが、過度の期待に対しては「参考程度にするべきである」といった批判の声もあった。ーwikipediaより引用
千栗八幡宮の摂末社
千栗八幡宮の境内には他にも小さな神社が鎮座しています。
武雄神社
鳩森稲荷神社
千栗八幡宮のご神木
千栗八幡宮にはご神木とも言うべき大きな木が立っています。
千栗八幡宮(肥前)と高良大社(筑後)の歴史考察
千栗八幡宮からは高良大社、耳納連山が良く見えます。
筑後川を挟んで高良大社と相対しているかのような印象があります。
このようにお互いが見える場所にあることから高良大社との深い関係性が想像できます。
さらに元々肥前の高木氏が久留米の草野氏となり筑後国を統治していた時代もありますから、肥前と筑後の濃密な関係性も見えてきます。肥前の高木氏、この氏族が筑後と肥前を駆け巡り様々なことを作り出したのかもしれません。
またこの景色が一望できる場所のすぐ横には、宗像大社で見た結界がはられた神座に似たスペースがあります。もし宗像大社と同じなら、元々はこの耳納連山を望む場所が神のいる場所となります。つまり高良大社を神としていた可能性もあります。現在は八幡宮ですから八幡宮になる前の話になることでしょう。
まとめ
今回は、もう一つの肥前一宮・千栗八幡宮を紹介しました。
もう一つの肥前一宮である千栗八幡宮は久留米にほど近いみやき町にあります。
肥前一宮問題だけでなく、肥前と筑後の関係性を探る上で古代史的に重要な神社であるのは間違いありません。
是非、訪ねてみてください。
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