福岡県うきは市の山の斜面に、朱色の鳥居が幾重にも連なる場所があります。
その名は「浮羽稲荷神社(うきはいなりじんじゃ)」。
約90基の赤い鳥居と、その先に広がる筑後平野の眺望で知られる神社です。近年はSNSでも注目を集め、うきは市を代表する観光スポットの一つとなっています。
しかし、浮羽稲荷神社の魅力は写真映えする景色だけではありません。
実は1957年(昭和32年)に創建された比較的新しい神社であり、商売繁盛や五穀豊穣、学問などに関わる三柱の神様が祀られています。
今回は、実際に現地で撮影した写真を交えながら、浮羽稲荷神社の見どころ、歴史とご利益、駐車場、約300段の階段、アクセス、御朱印の情報まで紹介します。
浮羽稲荷神社の見どころ|山の斜面に連なる赤い鳥居
浮羽稲荷神社があるのは、うきは市浮羽町流川の城ヶ鼻公園内です。
最大の見どころは、山の斜面に沿って続く朱色の鳥居です。
参道には約300段の石段があり、そこに赤い鳥居が次々と並んでいます。
鳥居の朱色と周囲の山の緑、遠くに広がる平野の景色が重なり、独特の風景をつくり出しています。
鳥居の数は何基ある?
浮羽稲荷神社の鳥居は「91基」と紹介されることがありますが、うきは市の公式観光サイトでは94基と案内されています。
鳥居の数は自然災害や復旧の状況によって変動するため、現在の数と過去の資料で違いが生じています。
いずれにしても、山の斜面に約90基もの鳥居が連なる景色は圧巻です。
約300段の階段はきつい?
浮羽稲荷神社の参道には約300段の階段があります。
石段は山の斜面に沿って続くため、歩いて参拝する場合はある程度の体力が必要です。
足元に不安がある方や、小さな子ども、高齢者と一緒に訪れる方は、無理のないペースで上ることをおすすめします。
なお、神社には車で向かうことのできる駐車場もあります。
ただし、鳥居が連なる参道そのものを楽しみたい場合は、階段を歩いて景色を見ることにも魅力があります。
浮羽稲荷神社から見渡す筑後平野の絶景
鳥居の美しさと並んで、浮羽稲荷神社の大きな魅力となっているのが眺望です。
斜面の上部から眼下を見渡すと、うきは市の街並みや田園風景、その先に広がる筑後平野を望むことができます。
晴れた日には、筑後川沿いの原鶴温泉方面や、遠く甘木方面まで見渡せるとされています。
ここで注目したいのは、鳥居が単独の建造物として存在するのではなく、筑後平野の景観と一体になっていることです。
山の上から赤い鳥居を見下ろすと、鳥居の列が平野へ向かって伸びているように見えます。
そのため、階段の下から鳥居を見上げる景色と、上から見下ろす景色では、まったく異なる印象を受けることでしょう。
同じ筑後地方で、山の上からの眺望を楽しめる神社としては、久留米市の高良大社も知られています。
高良大社は古くから筑後国一宮として信仰を集めてきた神社で、こちらも歴史と景観の両方を楽しめる場所です。
関連記事:高良大社とは?駐車場・歴史・ご利益をわかりやすく解説【久留米】
浮羽稲荷神社の歴史|実は1957年創建の比較的新しい神社
浮羽稲荷神社は古代から続く神社と思われがちですが、現在の神社が創建されたのは1957年(昭和32年)です。
神社の公式サイトによると、同年10月に敷地や道路、社殿が整備され、12月6日に京都・伏見から稲荷大明神を勧請し、新しい社殿に祀りました。
翌1958年には宗教法人として認可されています。
筑後地方には、古代や中世に由来を持つ神社が数多く存在します。
その中で浮羽稲荷神社は、昭和になってから整備され、現在ではうきは市を代表する景観の一つとなった神社です。
歴史の長さだけが神社の価値を決めるわけではありません。
新しい時代に生まれた信仰の場所が、地域の風景と結びつき、多くの人に知られる場所になっていく。
浮羽稲荷神社には、そうした現代の神社ならではの歴史があります。
浮羽稲荷神社のご祭神とご利益
浮羽稲荷神社には、三柱の神様が祀られています。
稲魂大神(うかのみたまのおおかみ)
京都の伏見稲荷大社にゆかりのある神様です。
稲荷信仰では、五穀豊穣や商売繁盛などのご利益で知られています。
大山咋神(おおやまくいのかみ)
京都の松尾大社にゆかりのある神様です。
山や農耕に関係する神として信仰され、松尾大社の信仰は酒造とも深いつながりがあります。
菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
太宰府天満宮でも祀られている菅原道真公です。
学問の神様として広く知られ、学業成就や合格祈願などの信仰を集めています。
浮羽稲荷神社では、これらの神様に由来する五穀豊穣、商売繁盛、開運厄除、健康長寿、学問などのご利益が知られています。
興味深いのは、大山咋神と菅原道真公の組み合わせが、久留米市内の神社にも見られることです。
久留米市西町の日吉神社でも、両神が祀られています。
関連記事:パワースポット大宇宙!?写真で綴る久留米市西町日吉神社ガイド
浮羽稲荷神社の境内|社殿と奥にある松尾神社
鳥居の景色が注目されやすい浮羽稲荷神社ですが、参拝の際には社殿やその周辺にも目を向けたいところです。
山の斜面を進んだ先には、浮羽稲荷神社の社殿があります。
また、神社の裏手には松尾神社があり、巨石が祀られています。
浮羽稲荷神社は単なる展望スポットではなく、現在も地域の信仰を集める神社です。
訪れた際には写真撮影だけで終わらず、社殿にも参拝したいところです。
浮羽稲荷神社の駐車場|車でどこまで行ける?
浮羽稲荷神社には、参拝者向けの駐車場があります。
第1駐車場は普通車15台です。また、第2駐車場については7台程度。
車で訪れる際は、JRうきは駅方面から県道52号線を南下し、山の斜面に鳥居が見えてきたところで、鳥居の手前にある右側の細い道路に入ります。
参道の入口と駐車場への進入路は異なるため、初めて訪れる方は注意してください。
駐車できる台数は限られているため、桜の季節や休日、初詣などの混雑時は余裕を持って訪れるとよいでしょう。
通常日なら第一駐車場が一番便利です。

浮羽稲荷神社へのアクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 浮羽稲荷神社 |
| 読み方 | うきはいなりじんじゃ |
| 所在地 | 福岡県うきは市浮羽町流川1513-9 |
| 最寄り駅 | JR久大本線「うきは駅」 |
| 電車・徒歩 | うきは駅から徒歩約20分が案内上の目安 |
| 車 | 大分自動車道・杷木ICから約15分 |
| 駐車場 | 第1駐車場15台、第2駐車場7台程度 |
| 参道 | 約300段の階段 |
| 御朱印 | 神社札所などで授与 |
徒歩の場合は、駅からの移動に加えて、坂道や参道の階段を歩く時間も考えておきましょう。
浮羽稲荷神社の御朱印|授与場所と初穂料
浮羽稲荷神社の御朱印は、神社の札所と、うきは市内のサンピットバリュー浮羽店で授与されています。
浮羽稲荷神社札所
- 授与時間:10時〜16時
- 直書き:500円
- 書置き:300円
サンピットバリュー浮羽店
- 所在地:うきは市浮羽町朝田587-1
- 授与時間:10時〜18時
- 書置き:300円
こちらは書置きのみの取り扱いとなっています。
御朱印の授与時間や取り扱いは変更される場合があるため、最新情報を確認してから訪れると安心です。
浮羽稲荷神社は春の桜も見どころ
浮羽稲荷神社は春の桜の名所としても知られています。
朱色の鳥居と桜の組み合わせは、この季節ならではの景色です。
ただし、浮羽稲荷神社の魅力は桜の季節だけではありません。
新緑の季節には山の緑と朱色の鳥居の対比を、空気が澄んだ日には筑後平野の眺望を楽しめます。
写真撮影を目的に訪れる場合は、天候や太陽の位置によって景色の印象が変わることも意識しておきたいところです。
浮羽稲荷神社とあわせて訪れたい、うきは市の観光スポット
浮羽稲荷神社を訪れたら、うきは市内のほかの自然スポットまで足を延ばしてみるのもおすすめです。
中でも「調音の滝」は、筑後地方で知られる滝の一つです。
水の流れが自然のメロディーを奏でるように聞こえることから、その名が付いたと伝えられています。
久留米ジャーナルでは、調音の滝についても現地写真を交えて詳しく紹介しています。
関連記事:マイナスイオンたっぷり!うきは市「調音の滝」で夏を涼しく!
また、久留米から筑後地方を巡る観光を考えている方は、歴史や文化、自然の見どころをまとめた記事も参考にしてください。
関連記事:久留米観光完全ガイド|歴史と文化を歩く旅
まとめ|浮羽稲荷神社は鳥居と筑後平野の景色を楽しめる場所
うきは市の浮羽稲荷神社は、約90基の赤い鳥居と約300段の階段、その先に広がる筑後平野の景色で知られる神社です。
1957年創建という比較的新しい歴史を持ちながら、現在では多くの参拝客や観光客が訪れる場所となっています。
鳥居を下から見上げる景色も、上から見下ろす景色も、それぞれ違った魅力があります。
しかし、この場所を訪れる際には、鳥居や風景だけでなく、神社が祀る神様や地域の歴史にも目を向けたいところです。
一枚の写真で知られるようになった景色にも、その土地ならではの物語があります。
浮羽稲荷神社は、うきは市の自然と信仰、そして現代の観光が重なり合う場所といえるでしょう。
※施設・御朱印等の情報は2026年11月時点の公開情報をもとにしています。



