福岡県久留米市蛍川町のマンションで、違法に性風俗店を営業した疑いで男3人が逮捕された事件で、福岡県警は2026年10月27日午後、久留米市にある指定暴力団「道仁会」系組事務所を家宅捜索しました。
逮捕された3人は、マンションの2部屋を利用し、インターネット上では「メンズアロマ」などと称して男性客を集めていたとみられています。
警察は、違法営業による売り上げが道仁会の資金源になっていた可能性があるとみて、背後関係を調べています。
久留米では2019年にも、道仁会系組員らによる違法マッサージ店の営業容疑が摘発され、組事務所が家宅捜索される事件がありました。
さらに2026年7月には、違法キャバクラ店の収益を受け取った疑いで道仁会系組員が逮捕されています。
今回の事件は、久留米市内で繰り返し浮上してきた違法風俗営業と暴力団の資金源をめぐる問題という文脈でも注目されます。
久留米市蛍川町のマンション2部屋で違法営業の疑い
報道によると、風営適正化法違反の疑いで10月26日までに逮捕されたのは、次の3人です。
- 尾畑晃容疑者(38)=久留米市の飲食店経営
- 久積大輝こと久積能心容疑者(39)=久留米市の自称会社員
- 田中将太朗容疑者(44)=熊本市の自営業
福岡県警暴力団犯罪捜査課によると、3人は2026年5月から6月にかけて、久留米市蛍川町のマンションの2部屋で、女性従業員に男性客への性的なマッサージをさせる店舗型性風俗店を営業した疑いが持たれています。
店は外部に看板を掲げず、インターネット上では「メンズアロマ」や「アロマエステ」などと称して客を募集していました。
料金は1万2000円から3万円程度だったということです。
警察は3人の認否を明らかにしていません。
営業場所の蛍川町は性風俗店の営業禁止区域
営業場所が久留米市蛍川町のマンションだったことが明らかになりました。
さらに、このマンションは福岡県の条例によって、性風俗店の営業が禁止されている地域にあるということです。
風営適正化法では、店舗型性風俗特殊営業について、学校などの周辺や条例で定められた地域での営業を規制しています。
今回問題となっているのは、単にアロママッサージ店を営業していたことではありません。
男性客に性的なサービスを提供する店舗型性風俗店を、営業が禁止されている場所で営んでいた疑いです。
また、今回の事件では、蛍川町のマンション2部屋以外にも、久留米市内の数カ所で同様の性風俗店を違法営業していたとみられています。
ただし、ほかの店舗の所在地や数、営業規模については、現段階で詳しい情報は公表されていません。
10月27日、久留米市の道仁会系組事務所を家宅捜索
事件は、店舗経営者ら3人の逮捕だけでは終わりませんでした。
10月27日午後、福岡県警の捜査員が、久留米市内にある指定暴力団道仁会系組事務所を家宅捜索しました。
そもそも今回の事件は、道仁会関係者に対する捜査の過程で3人の容疑が浮上したということです。
また、尾畑容疑者と久積容疑者は、道仁会系組織の幹部と密接に交際していたと報じられています。
警察は、性風俗店の営業収益が道仁会の資金源になっていた可能性を視野に、事件の背後関係を調べています。
事件の捜査が違法営業の摘発にとどまらず、暴力団関係者とのつながりや資金の流れに及んでいます。
道仁会側が店舗経営にどの程度関与していたのか、実際に金銭を受け取っていたのかについては、現段階では捜査中です。
2019年にも道仁会系組員らが違法マッサージ店を営業した疑い
今回の事件とよく似た摘発は、2019年にも久留米市内で起きていました。
当時の事件記録によると、2019年9月、道仁会系「二代目荒巻組」の組員、古賀康浩容疑者(当時38歳)ら男女3人が、マンションの一室で店舗型性風俗店を違法営業した疑いで逮捕されています。
古賀容疑者らは、同年5月と9月に、久留米市本町と原古賀町のマンションで、性的サービスを提供するマッサージ店を営業した疑いが持たれていました。
当時、2店舗には合わせて10人余りの女性従業員が在籍していたとみられています。
警察は2019年9月27日、二代目荒巻組の事務所を家宅捜索しました。
この事件と今回の事件には、複数の共通点があります。
- 久留米市内のマンションを営業場所としていた
- マッサージ店の形態で性的サービスを提供していた疑いがある
- 道仁会との関係が捜査対象となった
- 店舗側の逮捕後、道仁会系組事務所が家宅捜索された
2019年は本町と原古賀町、今回は蛍川町です。
場所も関係者も異なりますが、マンション型の違法性風俗営業と暴力団の関係が、7年の間隔を置いて再び捜査対象となったことになります。
ただし、両事件に直接のつながりがあることは確認されていません。
2026年7月には違法キャバクラの収益で道仁会系組員を逮捕
さらに、今回の事件から約3カ月前の2026年7月にも、久留米では違法営業の収益と道仁会の関係が問題になっています。
福岡県警は7月9日、久留米市内で無許可営業をしていたキャバクラ店から、営業収益約30万円を受け取った疑いで道仁会系組員を逮捕しました。
翌10日には、久留米市にある道仁会系「福田組」の事務所を家宅捜索しています。
この事件では、キャバクラ店の経営者が6月に逮捕されており、その後の捜査で収益を受け取った疑いがある組員の逮捕につながりました。
つまり、店舗側の違法営業の摘発から、暴力団関係者への資金の流れを調べる捜査へと進展していたのです。
今回のメンズアロマ事件でも、警察は違法営業による収益が道仁会に流れていた可能性を調べています。
もっとも、7月のキャバクラ事件と今回の事件について、関係者や組織が直接つながっているという情報は確認できていません。
関連記事:久留米の違法キャバクラ収益を受け取った疑い|道仁会系福田組事務所を家宅捜索
久留米で繰り返される違法営業と道仁会の資金源問題
2019年の違法マッサージ店事件、2026年7月の違法キャバクラ事件、そして今回の蛍川町のメンズアロマ事件。
3つの事件を並べると、久留米での違法な性風俗営業や接待飲食営業と、道仁会との関係が繰り返し捜査対象となっていることがわかります。
特に今回の事件で注目したいのは、警察が道仁会関係者を調べるなかで、違法営業の疑いを把握したと報じられている点です。
ただし、これまでの事件が一つの組織によって計画され、継続的に運営されてきたことを示す証拠はありません。
それぞれ独立した事件である可能性も踏まえる必要があります。
久留米ジャーナルではこれまでも、久留米の歓楽街・文化街と道仁会との関係について取り上げてきました。
今回の事件は文化街の飲食店ではなく、蛍川町のマンションで起きたとされるものですが、暴力団と営業店舗との関係を考えるうえでは、共通する問題を含んでいます。
関連記事:久留米・文化街の夜に潜む影|キャバクラと道仁会の関係を探る
まとめ|捜査の焦点は違法営業の実態と収益の行方
久留米市蛍川町のマンションで違法に性風俗店を営業した疑いで3人が逮捕され、福岡県警は10月27日、道仁会系組事務所を家宅捜索しました。
店は「メンズアロマ」などと称して男性客を募集し、マンションの2部屋で営業していたとみられています。
警察は、久留米市内のほかの場所でも同様の営業が行われていた可能性や、売り上げが道仁会の資金源となっていた疑いを調べています。
今後の焦点は、営業場所や店舗数だけではありません。
違法営業を誰が管理し、どれだけの収益を得て、その金が最終的にどこへ流れていたのか。
2019年にも類似の違法マッサージ店事件で道仁会系組事務所が捜索され、2026年7月には違法キャバクラ店の収益をめぐる事件が起きています。
久留米で繰り返し浮上するこの問題について、今回の捜査がどこまで実態を明らかにするのかが注目されます。
なお、今回逮捕された3人の認否は明らかになっておらず、暴力団への資金流入についても現時点では捜査段階の情報です。



