久留米の繁華街といえば文化街だ。
夜になるとネオンが灯り、いくつもの店の看板が並ぶ。
文化街にはガールズバーも多い。
その中で、どこか落ち着く店があった。
「ASH」という店だ。
ガールズバーというより、良い意味で“ガールズスナック”と呼ばれることもあった。
派手さはない。
場末のスナックのような、気取らない空気があった。
カウンター越しに話し、酒を飲み、ただ時間が流れていく。
文化街にはいろいろな店があるが、ああいう店は意外と少ない。
その「ASH」が、2023年10月28日をもって閉店することになった。
ここ最近は金曜日と土曜日だけの営業だったが、最後の週はラスト3daysとして木曜日から店を開けるという。
10月26日、27日、28日。
最後の三日間だ。
もうこの10月で、真依ちゃんとりさちゃんに会えなくなるかもしれない。
ASHの魅力は、この二人の人柄だった。
店というより、あの二人がいる場所だった。
だから閉店理由も店の事情ではない。
二人が夜の仕事を辞め、昼の仕事に就くからだという。
二人がいなくなれば、それはもうASHではない。
当然の決断だと思う。
真依ちゃんは、どこか田中みな実に似ているとよく言われていた。
夜の生活がお肌に悪いと思ったのかもしれない。
あるいは韓国語を勉強していたから、韓国へ行ったのかもしれない。
本当のところは分からない。
文化街では、そういうことはよくある。
ある日突然、誰かがいなくなる。
そしてまた別の店の灯りがつく。
2023年10月28日。
ASHはその日をもって閉店した。
ラスト3daysは全席が埋まり、花束が持ち込まれ、氷も炭酸もなくなるほどの賑わいだったという。
文化街では、ときどき店が消える。
そしてまた別の店が生まれる。
ASHという店も、文化街の一つの灯りだった。
文化街には、さまざまな物語があります。
真依という名前に、見覚えがある人もいるかもしれません。
▼もう一つの真依の物語はこちら▼
久留米の文化街については、歴史・事件・店・風俗などをまとめた記事もあります。
▶ 久留米文化街とはどんな街?


