福岡県久留米市――筑後川が流れ、耳納連山を望むこの町は、どこか懐かしい昭和の空気を今も残しています。
そんな久留米は、日本を代表するスーパーアイドル松田聖子さんの生まれ故郷としても知られています。
デビューから40年以上経った今も、彼女の歌声は世代を超えて多くの人の心に響き続けています。
この記事では、松田聖子さんが育った町・久留米をめぐる“聖地巡礼”コースを、地元目線でたっぷり紹介します。
ファンはもちろん、音楽や昭和カルチャーに興味のある方にもおすすめの旅です。
松田聖子さんの略歴 ― 久留米から世界へ
松田聖子(本名:蒲池法子)さんは、1962年3月10日、福岡県久留米市荒木町に生まれました。
久留米市立荒木小学校・荒木中学校を卒業後、福岡県立久留米高等女学院(現・久留米信愛女学院高校)に進学。
高校在学中に地元の音楽番組でスカウトされ、上京。
1980年、シングル「裸足の季節」で華々しくデビューしました。
続く「青い珊瑚礁」「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」などが次々と大ヒット。
“ぶりっ子”という言葉を生み出したほど、その可憐で純粋なイメージは社会現象となりました。
結婚・出産・離婚・再婚といった波瀾の人生を経てもなお、松田聖子さんは常に前を向き、自分のスタイルを貫いてきた人。
その芯の強さこそが、今も多くの人を惹きつける理由でしょう。
そして、そんな彼女の原点こそが――この久留米の町なのです。
🚉1. JR久留米駅 ― 旅の出発点は“聖子メロディ”とともに
久留米観光の玄関口、JR久留米駅。
ここには、ファンにとってたまらない“聖子スポット”があります。
駅前のロータリーに立つ「からくり時計」は、定時になると名曲「赤いスイートピー」や「青い珊瑚礁」が流れ、久留米の空にあの優しいメロディが響き渡ります。

駅の前で流れるその曲を聴いていると、まるで昭和の青春映画のワンシーンのよう。
「ここからすべてが始まったんだ」と感じる瞬間です。
※おすすめ:夕方16時〜18時の時間帯は、光と音が幻想的に調和して写真映えします。
🏫2. 荒木中学校 ― 松田聖子の原点
次に向かいたいのは、彼女が青春時代を過ごした久留米市立荒木中学校。
校門の周囲には今も静かな住宅街が広がり、どこか懐かしい空気が漂います。

松田聖子さんがここでどんな夢を描いていたのか――
想像するだけで胸が熱くなりますね。
ちなみに地元では、「文化祭の歌声が印象的だった」「常に笑顔で人気者だった」というエピソードも残っています。
まさに“地元のアイドル”が本物のスターになった瞬間を、久留米の人々は見届けてきたのです。

※注意:現役の学校なので、校内への立ち入りや撮影は控えましょう。
校門前から静かに見守るのがおすすめです。
🍜3. 西鉄久留米駅「甘太郎」 ― 聖子ちゃんが通った味
ファンに人気の巡礼スポットといえば、ここ!
西鉄久留米駅2階の「甘太郎」。

松田聖子さんが学生時代によく訪れていたといわれる老舗の中華料理店です。
メニューはどれも素朴でボリュームたっぷり。特におすすめは「太郎麺」や「もやし麺」。
昭和の香り漂う店内でラーメンをすすっていると、「デビュー前の聖子ちゃんもここで笑っていたのかな」と、自然と微笑んでしまいます。
地元ファンの中には、「聖子セット」と称してラーメン+焼き飯を頼む人も多いそうですよ。
🏠4. 荒木小学校・生家跡周辺 ― 静かに佇む原風景
荒木町は、今も田畑が広がる穏やかなエリア。
聖子さんが幼少期を過ごした家はすでに取り壊されていますが、その周辺を歩くと、当時の情景をどこか感じ取れます。

春には菜の花が咲き、冬には澄んだ空気が広がる――
まるで彼女の曲「瞳はダイアモンド」のように、どこまでも透明な空気が心を包みます。
訪れる際は、あくまで“静かな巡礼”を。
写真を撮るなら、遠景や町並みを中心に撮影しましょう。
🏨5. 久留米で泊まるなら?
旅の拠点には、西鉄久留米駅周辺のホテルがおすすめです。
聖子スポットへのアクセスも良く、夜は文化街で地元グルメを楽しめます。
B級グルメの「久留米ラーメン」はもちろん、昔ながらの喫茶店やバーには“昭和の香り”が今も残っています。
夜の街を歩けば、もしかすると「赤いスイートピー」が流れるお店に出会えるかもしれません。
🚗アクセス&旅のヒント
- 博多駅から新幹線で約17分、または西鉄電車で約40分
- 久留米駅・西鉄久留米駅から荒木方面へはタクシーが便利(約10分)
- 市内巡礼にはレンタサイクル『チャリチャリ』もおすすめ
- 秋〜春は気候も穏やかで散策に最適です
✨まとめ ― “聖子ちゃんの原風景”が今も息づく町
松田聖子さんが育った久留米は、ただの出身地ではありません。
それは、彼女の感性や優しさを育んだ“心のふるさと”。
静かな田園、穏やかな人々、懐かしい商店街――その一つひとつが、松田聖子という存在を形づくってきました。
「松田聖子の原点に触れたい」
そう思う人にとって、久留米の聖地巡礼はきっと忘れられない旅になるでしょう。
帰り道、からくり時計から「赤いスイートピー」が流れてきたら、あなたもきっと、心のどこかで“あの日の春”を思い出すはずです。







